本ブログの過去記事 [1] に書いたように、正規分布に従っていないデータに対して平均値 average、標準偏差 σ の使用をやめ、ロバスト統計量と呼ばれる median(中央値)と IQR(四分位範囲)を採用しています。
今朝の米国株式市場は全面安。ダウ平均株価が 2231 ドル下落し、一日の下落幅としては過去 3 番目の下落幅だったそうです [2]。ナスダック総合は弱気相場入りしたとも報じられています [3]。
先週、ブログ記事 [4] ではフィラデルフィア半導体指数(SOX 指数)を例にして今週の市場動向を懸念したので、今回も同じ SOX 指数の週足チャートを作成しました。
なんと 2 年前の水準まで下落しており、週足のサポート線に 200 週の移動メジアン線を持ち出さなければならない事態です。来週こそ、下げ止まってくれることを期待したいです。いや、そんな期待は甘く、これはトランプ劇場の始まりに過ぎないのかもしれません。
週足のチャートにロバスト統計を用いたボリンジャーバンドを加えると、下限の外れ値 (Lower bound) をはるかに下回るほど急落しています。-4σ や -5σ を持ち出して説明したくないのでロバスト統計を使っているのですが、こういう暴落時の程度を説明できるような基準がやはり欲しいですね。
なお、標準偏差のような正規分布を前提とした統計値を使わない論拠として、対象データのヒストグラムと Q-Q プロットを確認するようにしています。
昨年 8 月 5 日の暴落時と比較
まだ記憶に新しい昨年 8 月 5 日の暴落は、Wikipedia の「2024年の株価大暴落」で以下のように説明されています(文章は編集しています)。
試しに、昨年 8 月 5 日(月)前後と、今年の 4 月 7 日(月)前後の SOX 指数の日足チャートを比較できるようにスケールを揃えて並べました。
昨年と現在は状況が異なるので、単純な比較は意味が無いかもしれません。しかし、個人的興味を満足させるため、チャートだけ随時更新します。
ローソク足チャートは Yahoo Finance のデータを利用して作成しました。
参考サイト
- 私の株日記: 標準偏差を使う気持ち悪さ [2025-03-16]
- NYダウ 2231ドル下落 過去3番目の下落幅 トランプ政権「相互関税」アメリカと中国の貿易摩擦激化懸念強まり | NHK | 株価・為替 [2025-04-05]
- 米国株式市場=ダウ2231ドル安、ナスダック弱気相場入り トランプ関税で貿易戦争懸念 | ロイター [2025-04-05]
- 私の株日記: 来週の東京市場はきっと大荒れ [2025-03-29]
4 月 4 日の放送分です。14:03 ぐらいから西山さんが登場します。トランプ氏が目指している米国の世直しのお話が面白いです。


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